大きな本屋さんには、終活関連の本として、様々なエンディングノートが売られているのを
よく目にします。
経済産業省の調べでは、エンディングノートとはどういうものか??を知っていると言う方は、
6割を超えていますが、実際に書いてみた!と言う方は、60代で2.4%、70代でも5%のみです。
ちなみに、私の両親は、なぜ思い立ったのかはよく分からないのですが、エンディングノートと言う程ではないものの、
どこの金融機関に口座があるのかといった一覧表を数年前に作成したようです。
作成した後は、どこに置いてあるかを電話で伝えられ、復唱してみろ・・と言われましたが、
今となっては一体どこにあるのか、思い出せません・・・
というダメダメな我が家はさておき、エンディングノートがあると、後に遺された方たちには
とても助かるのです。
相続の申告をお引受して、一番困ることは、亡くなったご本人しか分からないので、どこにどういう
財産があるのか、全然わからない!!ということです。
これでは、財産評価ができません。勿論、捜索隊状態で、探して頂くのですが、もし漏れていれば、
税務署から、漏れています・・と指摘され、財産額が大きいお宅であれば、追徴課税も大きくなってしまいます。
エンディングノートを書くきっかけは?
書店で見かけて、エンディングノートを購入して、いざ!と思っても、ノートによっては、自分年表、趣味、
特技、苦手なものなどまで書く欄があり、何となくメンドクサ・・となってしまう・・ことが多いようです。
作成した方のきっかけは、ご家族が亡くなったり、相続手続きを経験したり・・ということがあって、
初めて本気で書いてみようと言う気になることが多いようです。
せっかく書くなら、残された家族が困らないように!
先の例のように、財産の確定も大変ですが、残された人が金銭的に困るのは、自分達の知らない借金などの
負債が後から出てくることです。
借金をしていることが恥ずかしいと、ご家族にも内緒にしている方は意外と多くいらっしゃいます。
実際に私が相談を受けたケースでも、亡くなった後、貸していた方からご家族に実は・・と連絡があり、
誰もそんな借金を知らずに、ビックリ!!ということがあり、債務をどうしたらいいのか?ということがありました。
上記のケースは、契約書がなく、現金でのやり取りでしたので、その後だいぶ揉めたようです。
ご自身が亡くなった後、相続を放棄することができるのは3か月以内です。
大きな額の借金を残された家族が、苦労しながら返済するケースも少なくありません。
こんな事はさせたくないですよね。そうならないためにも、生前にお話しておくのがベストですが、
出来ない場合は、エンディングノートにきちんと書いておきましょう。